あらすじ
ヤクザが、ペンを握った。病に倒れた組長の手術代のため、若頭補佐・真壁が選んだシノギは、まさかの「同人誌」制作だった。
暴対法に縛られ、金策も尽きた真壁の前に現れたのは、借金まみれのBL漫画家・早乙女。彼女の漫画が電子でスマッシュヒットしたと知り、真壁は気づく。「これなら、誰も殴らずにオヤジを救えるかもしれねぇ」。
真壁は自らの裏社会での経験を「ネタ」として語り、早乙女はその“本物”の物語に創作意欲を燃やす。かくして、ヤクザと漫画家の奇妙な共作が始まった。
自らの過去を抉るような物語が形になり、手応えを感じたその時、早乙女の元に届いたのは権利関係のトラブルを知らせる一通のメッセージ。それは、彼らの前に立ちはだかる創作世界の、もう一つの“掟”の始まりだった。
仁義なき裏社会で生きてきた男が、ペン一本で再起を懸ける物語。彼らが描く“愛”は、果たして金になるのか、それとも――。