あらすじ
魔力も身体能力も低く、入学時の評価は最低クラス。
御影魔導学園《みかげまどうがくえん》に入学した灰原律《はいばら・りつ》は、誰から見ても戦闘向きではない一年生だった。
だが、実技試験の最中、彼の視界に赤い線が走る。
それは、敵の攻撃が通る射線。
味方が踏み込めば負傷する経路。
旧い結界が再び目を覚ます境界。
そして、自分自身が作ってしまう危険な線。
律に発現した能力は、既存の魔導体系にも感知術にも分類できない完全なイレギュラー――危険線《きけんせん》。
ただし、それは万能の未来視ではない。
見えるのは、勝利への道ではなく、危険が成立する接続だけ。
見えても、身体が追いつかなければ避けられない。
見えすぎれば、判断が止まる。
味方に伝わらなければ、ただの赤い幻で終わる。
劣等評価の少年は、小隊訓練、外縁区画での異常、他校との交流戦選抜を通じて、自分の力の意味を知っていく。
これは、赤い線を見る少年が、やがてその線を自ら切る存在になるまでの物語。
※カクヨムにも同作品を掲載しております。