あらすじ
ごく普通の会社員として、平穏な日常を愛していた神谷柚希。
しかし、その平穏は、若きエリート・山代聖也の訪問によって音を立てて崩れ去る。
語られたのは、数十年前、柚希の自らの禁忌と化した能力。
なぜ、彼がそれを知っているのか。
なぜ、今なのか。
逃げ場を失った柚希の前に現れたのは、独裁者・長浜。
彼は、虐げられた能力者たちの「救済」を掲げ、世界がひた隠しにしてきた残酷な真実を突きつける。
「復讐か、それとも沈黙か。
……君はどちらの正義を殺す?」
SNSを通じて世界へ拡散される、おぞましい映像。
揺らぐ世論。
激化する差別。
そして立ちはだかるのは、かつて英雄と呼ばれた『神の子』。
大切な人たちの命を人質に取られた柚希は、迷い、傷つき、やがて瞳に宿した。
それは――世界を救うための「覚悟」ではなく、世界と戦うための「ちから」。
今、人類の分岐点となる戦いが幕を開ける。