あらすじ
三十歳の王宮系譜監査官マルティナ・レーヴェは、王族の洗礼台帳と継承証を守る仕事に誇りを持っていた。だが三十四歳の婚約者である宮務官エドガー・ハルトマンと、二十八歳の王太子レオポルトの側近たちに、継承証偽造の濡れ衣を着せられて婚約も職も奪われてしまう。そんな彼女を救ったのは、三十九歳の冷徹近衛総長ルーファス・エーレンベルクだった。彼はマルティナに保護と調査権を与える代わりに、契約花嫁になってほしいと告げる。洗礼台帳、乳母名簿、埋葬許可証、古い封蝋、そして修道院に消えた原本。書類を洗い直すほど、王宮の嘘は一人の「偽王太子」と、隠された本物の王女へつながっていく。もう黙って都合よく切り捨てられたりしない。大人の系譜監査官が王宮の血統詐欺を暴き、幸せも誇りも取り戻す逆転ロマンス。