あらすじ
大学で開発した自己記録プログラムは、本来なら自分の行動を分析するためのツールだった。
しかし、外付けMO(HDD)に自動保存されるログファイルの中に、俺の知らない“日記”が増えていく。
そのテキストの内容は、日に日に俺の内側に近づき、俺の記憶すら先回りして書き取っていく。
キーボードを叩く指も、画面に映る俺の顔も、本当に“自分の意志”で動いているのかさえ、不安になっていく。
ファイルを消すことは、自分自身を消すことになるのか。
ここに描かれるのは、ただの怪談ではなく、記録と記憶の狭間で崩れていく“心の恐怖”だ。