あらすじ
「夢から覚めるのが、惜しゅうなりますゆえ――」
仕事も恋人も失った夜、朝陽は淡く光る蝶に導かれ、大正六年の世に迷い込む。
たどり着いたのは、化けが下手な狸、声の低すぎる磯女、戦えない送り狼、火を封じた火車――欠けたところを抱えた妖たちが集まる、落ちこぼれ旅芸人の一座だった。
「俺は決して、自分の一座の者を見捨てない」
月影座と名乗る一座を率いるのは、白い髪に金の瞳を持つ白狐の座長・白夜。
世話役として拾われた朝陽は、彼らの輝きを引き出すために走り回る。
大正レトロの空の下、満天の星を舞台に、あやかし一座が今宵も夢を売る!