あらすじ
ブラック企業で心身をすり減らした若手公認会計士・真鍋 恒一は、ある夜、決算修羅場の帰り道で事故に遭い、剣と魔法の異世界へ転移してしまう。
転移先で彼が出会ったのは、資金も人材も足りず、才能ある職人や魔導技師が正当に報われない世界だった。
商会はある。ギルドもある。王家の直轄事業もある。 だが、誰も「出資」を仕組みにして、事業の利益を広く分け合うという発想を持っていなかった。
そんな中、真鍋は辺境の貧乏領地で出会った没落令嬢と天才ドワーフ職人、さらに信用ゼロの元魔族銀行員たちとともに、この世界で初めての「株式会社」を設立することを決意する。
出資者を募り、定款を作り、持株比率で揉める貴族たちを説き伏せ、さらには「有限責任」という概念を理解できない異世界人を相手に大奮闘。
最初は小さなポーション工房から始まった会社だったが、やがて物流、金融、魔導通信へと事業を拡大していく。
しかし、会社が成長するほどに、既得権益を握る大商会、利権を狙う貴族、さらには「民が資本を持つなど危険すぎる」と警戒する王国までもが動き出す。
これは、一人の会計士が剣でも魔法でもなく「資本」と「制度」で世界を変える成り上がり英雄譚。