あらすじ
「私は、騎士を辞める――」
ルミナス帝国の誉れ高き皇宮騎士、シルヴィオ・ベネデッティ。
伯爵令息という地位と剣の才に恵まれた彼を待ち受けていたのは、実の父さえ加担する醜悪な罠だった。
神話級の怪物討伐。
その裏で、騎士団員を確実に無力化するために「身体強化薬」に麻痺毒が仕込まれる。
実家の裏工作で唯一薬を免れ、異変に気付いたシルヴィオは、動けぬ仲間を救うため一人昏い洞窟へと身を投じるが、そこで目にしたのはあまりに凄惨な裏切りの光景だった。
本編『魔剣がうるさくて冒険に集中できません』で穏やかな笑みを浮かべる錬金術士シルヴィオ。その知られざる過去を描く、絶望と決別の前日譚。