あらすじ

勇者に選ばれたその日、 俺は“何かが足りない”ことに気づいた。 王都アレスト。 剣と祈りで成り立つその国で、俺は勇者として選ばれる。 だがその直後から、奇妙な違和感が残り続ける。 誰かがいたはずの記憶が曖昧になる。 存在していたはずの“何か”だけが、世界から削り取られている。 そして俺のそばにいる時だけ、聖女リゼリアは“人間らしく”なっていく。 ――君といると、私は少しだけ“ある”気がします。 だが同時に、彼女は言った。 ――怖いです。あなたの近くにいると。 俺の剣は届かないはずの距離に届き、 選ばれなかったはずの結果を“成立させてしまう”。 それは魔法ではない。 祈りに近い、歪んだ奇跡だった。 守るたびに、何かが削れていく。 選ぶたびに、世界が静かに歪んでいく。 これは、 一人を守るために、世界そのものを間違えていく物語。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
小説を読もう
小説を読もう2026/04/19
  • 現在の作品君を守るたびに、世界が間違っていく