あらすじ
エテルノ王国に伝わる「英雄の呪い」。
数百年前、大災厄を封じたヴァルデン家は、救世主の血統として永遠の代償を課せられた。
英雄の力が強まるほど愛する者を失い、最後には「世界を救う」行為が世界の均衡を崩す。
その最後の生き残り、ディオン・ヴァルデンは、辺境の孤城で孤独に生きていた。
そんな彼の前に現れたのは、教会が選んだ聖女アリア。
彼女の浄化の力は、英雄の呪いを一時的に抑える唯一の手段だった。
民衆は二人を「希望の光」と崇め、王国と教会は二人を「道具」として利用する。
互いに唯一の理解者となったディオンとアリアは、初めて「救い」を見出す。
しかし——救世主になること自体が最大の呪いであることを、二人はまだ知らない。
正義のための犠牲が、結局誰も救わない理不尽。
裏切りは、必然だった。
シリアス・ダークファンタジー。
救世主の悲劇と、互いを救おうとする二人の絆を描く全年齢向け長編。