あらすじ
【あらすじ】
オレは市中病院で脳神経外科医として働いている。小説やテレビでは神の手を持った脳外科医の大活躍が喧伝されるが、現実のオレの毎日はかなり違っている。あちこちからクレームをつけられたり、大量の書類作成に辟易したり。まさしくトホホホホだ。その一方で、レジデントや研修医など若い連中とともに働いていると、自然にお笑いが発生する。
診療対象の患者の大部分は高齢者であるが、LGBTやヤクザ、女子大生や外国人もいて多彩だ。脳神経外科領域の診療についてだけでなく、医学部受験を考えている高校生へのアドバイス、オレ自身の米国留学体験など、それぞれ1話完結で記述した。
以下、最初の数話を順に紹介する。
まず、最初はゲイの青年。服用しているβ遮断薬が男性機能を落とすかも、とアドバイスしたら「自分なんか相手もいないし、もういいんです」というセリフが返ってきた。そんな投げやりな事ではダメだろう。だからオレは説教することにした。
次はオレ自身が歯科の患者になった話だ。オレを治療している歯科医に電話がかかってきた。歯科医はドリルでオレの歯をドリルで削りながら「携帯を耳にあててくれ」と平然と答えた。そんな馬鹿な!
そしてオレ自身が開胸手術を受けた経験だ。やはり術後の創部痛は半端なものではなかった。そこで担当医が使ったのが医療用麻薬のフェンタニルだ。生まれて初めて体験する麻薬! 一体どんな世界が待っていたのか?
また、オレは高校の恩師に頼まれて医師生活についての授業を行った。生徒からされた質問は、「医学部に行ったら女にモテますか?」というものだった。「もちろん、顔が岩石のヤツでもモテモテだよ」と答えてやったら、男子全員のモチベーションに火がついてしまった。
これは高校生の頃のオレに今のオレが伝えたい医師の涙と笑いの物語だ。