あらすじ
夜に迷うことがある。理由はよくわからない。
ただ、眠れない夜、気がつくと歩いてしまっている。
そんな夜にたどり着いたのは、白い病室のような、不思議な場所だった。
そこにいたのは、「夜に迷った人」を待つという女の子――灯。
うまくいかなかったこと。誰にも言えなかったこと。
言葉にできないまま抱えていたものを、彼女はそっとすくい上げる。
「欠けてても、ちゃんと明るいよね」
それは、大きく何かを変える言葉じゃない。
けれど、少しだけ前に進めるようになる夜の話。
――そして、また迷った夜に、僕はあの場所へ向かう。