あらすじ
――死ぬ理由すら、見つけられなかった。
搾取され続け、誰からも認められず、自分に何の価値もないと感じて生きてきたおっさん、ルート。
死ぬ理由がないから、ただ生きているだけ。
そんな日々を送るうちに感覚が麻痺し、いつしか世界から、色が失われていた。
ある日、異世界に転移した彼は、そこでようやく人生をやり直せるかもしれないと希望を抱く。
しかし待っていたのは、異世界から召喚した人間を使い潰す国での、奴隷生活だった。
異世界でも搾取され、使い捨てられ、再び世界から色が失われていく日々。
さらに、彼は突然軍隊に入れられ、魔族と戦う羽目に。
魔王城で軍隊は魔王の一撃で壊滅し、ただ一人生き残ったルートに、魔王は告げる。
「死に方くらいは選ばせてつかわそう」
どうせ死ぬのなら、せめて。
ルートが欲望のまま口にした願い。
その一言は、誰も気づかぬまま世界の均衡を揺らし、彼自身の運命を大きく変えていくーー。