あらすじ
あなたが暮らすこの世界の並行世界の話。
この世界はほとんどあなたの暮らす世界と同じなのだが、物語を読み進めるうちに、明らかな違いが浮き彫りになってくるだろう。
京都・向日市のマンションでだらだら生きる高校生「リツキ」と、言葉を話しスプーンを浮かせる茶色いチワワ「くり」。
一見するとただの怠惰な日常。しかしくりの“くだらない魔法”には、記憶を削り取るという危険な代償が隠されていた。
ある日、二人のパソコンが謎のファイル《極秘》によってクラッシュする。中に残されていたのは「CRI_01」「CRI_02」「CRI_03」そして青い水の実験記録。それはただのデータではなく、リツキの奥底に眠る“存在しないはずの記憶”を呼び覚ます鍵だった。
その瞬間から、くりとリツキの現実は静かに崩れ始める。
鼻血とともに溢れ出すフラッシュバック、意味不明な“CRI”の断片、そして画面を侵食する暗闇。
この世界はだんだん崩れていくのだ。