あらすじ
私は歌い手として活動している。
ネットでは「Ruru」として知られ、歌動画は多くの人に聴かれていた。
しかし現実では、私は「歌が下手な子」として扱われていた。(というか私が演じていた)クラスメイトに笑われ、からかわれ、それが当たり前の空気になっていた。本当のことは言えなかった。歌い手であることを知られれば、今の関係が壊れると思っていたからだ。だから私は、何も言わずに“そういう役割”を受け入れていた。
そんなある日、いつものように連れて行かれたカラオケで、運命が変わる。
流れで歌わされた一曲は、偶然にも私自身が投稿していた歌だった。
そしてその瞬間、全てが崩れた。
「それ、私だし」
その一言をきっかけに、今まで私を笑っていた空気は一変する。
冗談だったはずの関係は崩れ、軽いノリだったはずの行動は“現実”として返ってくることになる。
これは、歌を笑われていた少女が、静かに立場をひっくり返す話。