あらすじ
500年前――
世界を滅ぼしかけた邪竜《オブリヴィオン》は、
一人の魔術師によって封印された。
そして現代。
進化した魔法陣ならば再封印は可能だと信じた魔術師たちは、
禁忌を犯し、その封印を解いてしまう。
――結果は、失敗。
解き放たれた邪竜は災厄となり、空を裂いて飛び去った。
その場にいた一人の少年、
見習い魔術師アルノ・ルーメルだけは気づいていた。
「これは失敗する」と。
だが――止められなかった。
絶望の中、現れたのは
封印されたはずの伝説の魔術師。
銀の髪は月光のように揺れ、
底の見えない碧の瞳がすべてを見透かす。
エルディオン・ルクス=アルヴァレス。
彼は、アルノを見て言った。
「君、いいね。助手になりなよ」
――それが、すべての始まりだった。
最強で、気まぐれで、どこか人間離れした美しさを持つ男に振り回されながら、
アルノは邪竜を追う旅に出る。
だがその旅の果てで――
伝説の魔術師は、邪竜と共に消えた。
残された少年は誓う。
今度こそ、自分の力で辿り着くと。
神代の魔法を求め、仲間と出会い、裏切りを越え、
9年の時を経て、少年は魔術師へと成長する。
そして再び、あの場所へ。
「迎えに来たよ」
これは、未完成だった少年が、
“奇跡”に辿り着くまでの物語。