あらすじ
衆人環視の中、婚約者と義妹に婚約破棄を突きつけられた筆談令嬢シルヴィ。
声を発することを禁じられた彼女には、すみれ色の紙に綴った言葉だけが喉の代わりだった。
『どうか、お幸せに』
――そう願い、静かに身を引こうとしたのに。
しかし、義妹は彼女のささやかな抵抗さえ嘲笑い、周囲は「化け物」と罵る。
逃げ場のない絶望が彼女を包み込んだ、その時。
場を凍らせるように現れたのは、国に三人しかいない最強の“大魔術師”ルシアン・オルフェインだった。
彼は冷たい真紅の瞳でシルヴィを見据え、告げる。
「お前を、国家の定める“危険人物”として連行する」
救いの手か、それとも新たな絶望か。
声に秘められた謎と、冷徹な魔術師の真意とは。
虐げられた令嬢の運命と愛の歯車が動き出し、
「危険人物」の烙印が、いつの間にか――居場所へと変わっていく物語。
※ソリスピア様、アルファポリス様でも同時連載中です。