あらすじ
特異能力者が社会の頂点に君臨する現代。
無能力者の大学生・九十九枢(つくも・くるる)は、就職活動で五十八連敗を喫していた。
彼にあるのは、視界に入る全ての情報を強制的に数値化し、最適解を導き出してしまう「異常な客観性」だけ。その神経質な気質ゆえに社会から拒絶されていた彼は、恩師の推薦で、能力犯罪を鎮圧する国家機関『特異能力犯罪捜査局(SIRA)』の門を叩く。
そこで彼を待っていたのは、強力すぎる能力の代償として脳を焼き、精神を病んだ「最強の怪物」と言われる捜査官たちだった。
「無能力者の指示など聞けるか」
現場からの罵倒。能力の暴走。命を削る執行官たち。
しかし、枢の冷徹なナビゲートが、不可能と言われた生存率を書き換えていく。
「黙って聞け、朱鷺沢。お前を最も効率的に使い潰せるのは、世界で僕だけだ」
最強のヒロイン・朱鷺沢摩耶の「手綱」を握った枢は、やがて組織のトップ・常磐局長が仕掛けた、能力者社会を揺るがす巨大な陰謀へと巻き込まれていく――。
これは、誰にも必要とされなかった「持たざる者」が、戦場の支配者(オペレーター)として成り上がる、狂気と理性の物語。