あらすじ
「おにーさん、わたしのこと、徹底的に——懲らしめたよね?」
五年前、生意気なメスガキ、ハムスター獣人のミコトを大人の威厳で完膚なきまでに懲らしめた。
二度と煽られないように。反省して、もう近づいてこないように。
——そのはずだった。
社会人になり、一人暮らしをしていた俺の部屋の前に、ある日、ハムスター獣人の少女が立っていた。
ふわふわの亜麻色の髪。ぷくっと膨らんだ頬袋。
あの時のメスガキ、ミコトだ。
大きな瞳で俺を見上げる姿は、五年前とほとんど変わらない。
変わったのは、ただ一点。
——五年分の、リベンジの覚悟。
「今日こそ、おにーさんにリベンジするから」
めんどくさいので、ドアをバタンと閉めた。
ばんばん叩かれた。泣きそうな声で「覚えておきなさい!」と捨て台詞を吐いて、ミコトは去っていった。
——で、済むわけがなかった。
俺の家に届いた、ミコトからの果たし状。
五年前の決着を、ここで付けるつもりらしい。
相手にしてやるつもりはなかったが、ここまで煽られたら仕方ない。
もう一度、懲らしめてやる。
迎えた再戦当日。
ドアを開けた瞬間、飛びかかってきたミコトは、五年前とは別人だった。
「先に気持ちよくなった方が、負け」
「五年間、修行してきたの。おにーさんを、わからせるために」
「よわよわおにーさんのくせに、どうせざこだろうけど♪」
——五年越しのメスガキわからせ勝負、今、始まる。