あらすじ
自分が苦しい時に他人を優先できる、それは、心の強さの証明だ——。
降臨した天孫殿下は、心の痛みを殺して優しさを貫く、誰よりも清らかな神だった。
天人界の守護神獣青龍の息子・蒼は、他の神獣たちと楽しく暮らしていた。
ある時出会った、美しく強大な力を持つ少年兵・夏宵。彼は天帝の孫だったが、蒼は貴族の息子だと誤解し気楽に接するようになる。
夏宵は他者のために泥を被り、善意を悪意と誤解され非難されても、相手を責めることはない。
「なぜ、お前が謝るんだ? お前を騙したのはあいつらだろ」
「やむを得ない事情があるんだろう」
彼は、「至らない私が悪い」と自分を責めることで心の痛みを抑えつけ、また、他の誰かを思いやる。他者のために喜べるのに、自分のために泣くことはできないのだった。
そのあまりに高潔で痛々しい生き方に触れたとき、蒼は気楽に生きる日々と決別する。
彼はなぜ、誰よりも優しいのに蔑まれるのか?
彼が背負う宿命とは?
蒼は天人界の呪縛から友を解き放つため、仲間と共に自分を高めようと決意する。
「お前の優しさを、絶望から希望に変えてみせる——」
天孫と青龍の友情と魂の救済神話が今、幕を開ける。
※平日更新予定です。