あらすじ

海上に、巨大な白い船が現れた。 どこから来たのか分からない。いつからそこにあったのかも分からない。 船内には数万の人々が整然と横たわっていた。衣も、髪も、肌も、すべてが白い。苦しみのない顔で、静かに止まっている。 そして——船の中心にある玉座は、空だった。 王だけが、いない。 これは、ある民族の記録だ。崩壊に向かう世界から逃れるため、時間の外へ出ることを選んだ人々の。悠久の時を生き、変化のない永遠の中で、感情も色も少しずつ薄れていった人々の。 そして——その術を設計し、最後まで列に加わらなかった一人の男の記録だ。 名をセラという。 彼が何者なのか、誰も知らなかった。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
小説を読もう
小説を読もう2026/04/17
  • 現在の作品『白の終わり、あるいは解放の記録』