あらすじ

雪が降りしきる新潟から、大学卒業を機に久しぶりの関東へと帰ってきた僕。そこで小説家を目指しながら、回転寿司でのアルバイトを始めた。そこは従業員の半数がベトナム人という店だった。 フロアで働く日本人の同僚たちとは順調に仲良くなった僕だが、厨房で働くベトナム人に対しては少しばかりの苦手意識を抱いていた。 しかし、一人のベトナム人の女の子に優しくされたことがきっかけとなり、僕は彼女との国籍を超えた友情を育んでいくことになる。慣れない異国の地で日本語を勉強しながら自立しようと生き抜く彼女を見て、僕は就職の道を選ばなかった自分の在り方に迷っていることを自覚する。そして、その迷いを照らすような彼女の存在に惹かれている自覚もあった。 僕たちは気の合う友人だった。 ただ、彼女に恋人を作る意思はないことも知っていた。 夢を追い続けることは悪いことか。 相手が外国人なら男女の友情は実現するか。 僕の願いは何だったのか。 それら全ての問いに正解はなく、赤とピンクが似ていても明確に違う色であるように、大まかな考えの方向性は同じでも人それぞれの答えが存在する。 その繊細なグラデーションを言語化して相手に届けようとすることは日本人同士の関係でも難しい。それは言語の壁があるなら尚更で、機械頼りの翻訳では繊細なグラデーションは失われてしまう。 それでも、伝えたかった。 相手の心に届くような言葉を丁寧に積み上げるのが、僕が思う理想の小説家なのだから。 そんな小説家気取りの男が紡ぐ淡いラブストーリー。

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小説を読もう2026/04/17
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