あらすじ

「私が助けた命なのに……恩返しもないなんて初めてだ」  山の神ーー白玖《はく》はその日、一人の子供を拾った。  その名も拓史《たくじ》という。  白玖にとってそれは、ちょっとした好奇心だった。  それから年を十回重ねた頃。子供だった拓史は立派な男になった。  白玖は拓史から向けられる「熱」が気になり始めていた。  膨らみきった拓史の感情に穴を開けたのは白玖だった。 「私は男だよ。口付け、できる?」 「……白玖様、俺は貴方と口付けできます。なんなら、その体だって」  重たく、濃い熱は白玖の心を乱し、自分の守るべき山を荒らしていく。  そして好意だけかと思っていたものは不純物も混じっていた。 「お前……私のことが嫌いなのか?」 「はい。嫌いです。でも、それ以上に大好きです」  白玖は拾ったことを後悔し、初めて知っていく感情の種が根を張り、発芽し、花開く。  白銀色は、黒羽色に蝕むように染められ、黒羽色は行き過ぎた執着によってーー神罰が下される。 ※は描写ありです

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エブリスタ2026/04/10
  • 現在の作品白銀色は、愛されて黒羽色に染まる