あらすじ
宇宙の裂け目が閉じる音は、さほど大きくはなかった。
使命を終えた騎士王・宇安は、全てが消え去った廃墟の中で、ひとり静かに眠りにつこうとしていた。
――そのはずだった。
隣の宇宙から実験を失敗させてやって来た研究者に拾われ、猫耳の管理人が統べる奇妙な宇宙に連れて来られた彼は、いつの間にか「管理人モフモフ隊隊長」という謎の役職に就いていた。伝説武器たちの喧嘩の後始末、役立たず超能力大会、虹色に光る橋の事件――面白ければそれでいい、という方針の管理人に振り回されながら、宇安の「隠居生活」は、なぜかどんどん忙しくなっていく。
そして、彼を送り出したもう一人の管理人――ぐうたらな白猫は、相変わらず日なたで昼寝をしながら、静かに知らせを待っている。
多元宇宙を舞台に繰り広げられる、のんびりしていそうで、まったくのんびりしていない、ある騎士王の日常。