あらすじ

放課後の旧校舎、静寂に包まれた図書室。  いつもなら『ありえない場所で見つかった、ありえないモノ』のルーツを探らされている朔光太郎だが、今日に限ってはその厄介な『不純物』が持ち込まれておらず、珍しく穏やかな時間が流れていた。  平和な空気に背中を押され、光太郎は絶対君主である如月瑠璃に対して、ずっと抱いていた根源的な疑問を口にする。 「なぜ、お年寄りのような話し方をするのか」 「なぜ、モノのルーツを探ることにそこまで執着するのか」  一蹴されることを覚悟した光太郎だったが、瑠璃は静かに過去を振り返り始めた。彼女の独特な言葉遣いも、モノの真理を見抜く極上の鑑定眼も、そして情動を読み解く視座も、ある二人の人間から受け継いだ決して消えることのない『ルーツ』なのだという。 「あれは、わしがまだ五歳だった頃の話じゃ……」  セピア色の西日が差し込む図書室で、誰も知らなかった鑑定士・如月瑠璃の『始まりの記憶』が、今静かに紐解かれる——。

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カクヨム
カクヨム2026/04/16
  • 現在の作品如月瑠璃は手ぶらの鑑定書を疑わない