あらすじ
高校の帰り、いつもの電車で居眠りをしていた高橋悠斗は、見知らぬ駅名のアナウンスで目を覚ます。
――「次は、星野駅」
だが、その駅は当時まだ存在していなかった。
不思議に思いながらも電車に乗り続ける中で、隣に座っていた少女・佐藤舞と出会う。彼女もまた、この電車と「星野駅」の存在を知らなかった。
奇妙な状況の中で交わされる、何気ない会話。
将来のこと、帰る場所のこと、そして――「普通に誰かと暮らしたい」という小さな願い。
やがて悠斗は意識を失い、気がつけばいつもの日常へと戻っていた。
それが夢だったのか、それとも――。
数年後。
社会人となった悠斗は、再び佐藤舞と出会う。
初めてのはずなのに、どこか懐かしい感覚を抱いたまま、二人は距離を縮め、やがて結婚する。
そしてある日、「星野駅」が現実に開業する。
あの夜と同じように、夜の電車に揺られながら――
二人は、まだ見えないその駅へと向かっていく。
これは、存在しなかった駅から始まった、少し不思議で、確かに続いていく恋の物語。