あらすじ
王立学院の同級生であり、婚約者でもあったセドリックに、ある日突然告げられた。
「すまないが、別れてほしい」
理由はただ一つ。
帝国で成功するために、私という存在は「ノイズ」だから。
合理的で、正しくて、そしてあまりにも冷たいその言葉に、私は何も言い返せなかった。
——それから数年。
私は王国で仕事と家庭を手に入れ、穏やかな日々を生きている。
一方で彼は、帝国の頂点へと上り詰めた。
選んだ道は違ったけれど、どちらも間違いではなかったはずだ。
ただひとつ——
あの時、切り捨てたものが何だったのかを、彼が知るまでは。