あらすじ
静かに、しかし確実に崩壊へと向かう日本――。
人口減少、高齢化、地方の消滅。誰もが「このままではまずい」と分かっていながら、誰も本気で変えようとはしなかった。
その構造に、たった一人で刃を向けた男がいる。
地方出身の総理大臣・神代誠。
「地方が死ねば、日本は終わる」
彼が打ち出したのは、常識を覆す国家改造だった。
首都機能の分散、税制の逆転、そして選挙制度の根本改革。
それは地方を救うための政策であると同時に、東京という“中心”を削る決断でもあった。
だが、その前に立ちはだかる存在がいる。
東京を守るために頂点へ上り詰めた女――東京都知事・黒崎玲子。
「東京を弱くすれば、日本は終わる」
地方を再生するために壊すべきか。
東京を守るために維持すべきか。
どちらも正しいからこそ、決着は残酷になる。
一方、地方の小さな町では、ひとりの女性・遥が現実と向き合っていた。
希望が生まれては消えていく日常の中で、「それでもここで生きる」と選ぶ人々。
政策の最前線ではなく、その“結果”の中で揺れる人生がある。
やがて改革は成功と失敗を同時に生み、国を分断していく。
生き残る町と、消えていく町。
救われる者と、切り捨てられる者。
それでも問われる。
――すべてを守ることはできないとしたら、何を選ぶのか。
これは理想の物語ではない。
現実と正面から向き合い、未来を選び直そうとする人間たちの物語だ。
国家の構造を巡る壮絶な対立と、地方に生きる人々の静かな戦いを描く、社会派エンターテインメント。