あらすじ
道具の強さがすべてを決める世界で、少年ユウは「偶然」に頼る石器作りに疑問を抱いていた。誰もが運任せに石を割る中、彼だけは“形には理由がある”と信じ、試行錯誤を繰り返す。
そしてある日――
ついにユウは、狙った形に石を割ることに成功する。
それはただの石ではなく、鋭い刃を持つ「打製石器」。
人の意思によって生み出された、初めての“道具”だった。
その直後、集落を脅かす凶暴な獣「牙狼」が現れる。
本来なら逃げるしかない相手に、ユウは自らの作った石器を手に立ち向かう。
そして――一撃。
新たな石器は、常識を覆す切れ味で獣を倒す。
この瞬間、ユウは気づく。
自分の手で作り出した力が、世界を変える可能性を秘めていることに。
まだ誰も知らない。
この小さな発見が、やがて文明の始まりとなることを――。