あらすじ
戦国の炎の中、主君を逃がすために命を捨てた一人の忍。
その死は、終わりではなかった。
目を覚ました先は、魔術と信仰が支配する異世界——『ヴァルディア大陸』。
飢えに倒れた彼を救ったのは、かつて命を捧げた姫と、まったく同じ顔を持つ少女だった。
「──お主、変なやつじゃの」
名は違う。記憶もない。
それでも忍は確信する。
この方こそ、再び仕えるべき主君だと。
大陸辺境に位置する弱小国家、オワリ領。
そしてやがて訪れる、滅亡。
絶望の淵で刃を取ろうとする姫。
表に立つのは姫。
裏で動くのは忍。
暗殺、謀略、情報戦。
すべては、ただ一人のために。
人間至上主義の聖王国。
圧倒的魔力を誇る魔皇国。
均衡を操る連合国。
そして——“勇者”と“魔皇”。
世界は三つ巴の均衡に保たれていた。
だがその均衡は、音もなく崩れ始める。
影の中から。
これは、主君にすべてを捧げた忍が、
“世界そのものを裏から作り替える”物語。
──天下は、姫様のものだ。