あらすじ
三都市が滅び、世界は終わりに向かっていた。
千年閉ざされた門を守る門番カドモリには、
ただ一つだけ欠けているものがある。
——歴代の門番が刻んできた「理由」を、彼はまだ一つも持っていない。
そんな彼のもとに現れたのは、滅びた王国の末裔を名乗る少女セイラ。
右手に《鍵》を宿した彼女は言う。
「門の向こうにある《終焉の楔》を引き抜けば、世界は救えます」
だが門を開けば、封じられた魔神も解き放たれる。
それでもセイラは進む。
六年前、命と引き換えに託された“理由”のために。
理由を持てない門番と、理由を背負い続けた少女。
二人が選んだ答えは——
千年分の「理由」を束ね、門を開くことだった。
これは、誰かのためではなく、
自分のために“理由を刻む”物語。