あらすじ

深夜零時を過ぎた駅前のバス乗り場。 キノコのような屋根の下、石の円卓を囲む丸椅子に、主人公は書きかけの書面を前に座り込んでいる。 そこへ、若い女、老婆、インテリ風の男、酔っぱらいの親父が次々と現れ、深夜とは思えぬ賑わいが生まれる。 彼らは互いに親しげで、まるで家族のように惣菜を分け合い、思い出を語り合う。 主人公もその輪に引き込まれ、心の重さが少しずつほどけていく。 しかし、朝日が差し込む頃、真実が明らかになる。 円卓のすぐ隣に立つ慰霊碑には、十年前のバス事故で亡くなった四人の名前が刻まれていた。 夜を共にした四人は、すべてその犠牲者だったのだ。 彼らに「五人目になるのは早い」と諭された主人公は、遺書を破り捨て、再び歩き出す。 朝の光の中、慰霊碑の前に揺れた四つの影が、静かに背中を押していた。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
カクヨム
カクヨム2026/04/14
  • 現在の作品円卓の四つ影