あらすじ
世界中に「100層ダンジョン」が出現して5年。現代は、魔物を倒して得られる「魔石」がエネルギー革命を起こし、人類の頂点である『探索者ランキング』が世界の権力図を塗り替えた時代。
20歳の探索者、佐藤 湊(さとう みなと)は、3年前に両親を亡くし、小学生の弟・蓮と妹・結衣を養うため、日々新宿ダンジョンで泥をすすっていた。
10層前後で「1人日給2万5000円」を安定して稼ぐ中堅パーティーを横目に、才能のない湊は1層のスライムを相手に日給数千円、さらにはゴミ拾いの協力費で食いつなぐのが精一杯。「新宿の夢想家(ドリーマー)」と掲示板で嘲笑される、底辺中の底辺だった。
「もっと、もっと稼がなきゃダメだ。二人に、二度と惨めな思いをさせないくらいに」
謙虚な心と、家族への愛ゆえの強欲な野心を抱く湊は、ある日、第1層の隅で変異種を倒し、『スキルロール:剣術』をドロップする。誰もが見向きもしない、汎用にしてハズレとされるスキル。しかし、湊がそれを起動した瞬間、彼だけにしか見えない「世界のバグ」が目覚める。
――【「極(きわみ)」システム・起動。極・剣術:熟練度 0.00%】
それは、剣を振る、あるいは死闘を演じるたびに「熟練度」がコンマ単位で確実に蓄積され、肉体を強制的に最適化し、神の領域の技を派生させるチートスキルだった。
湊は決意する。ソロで、誰よりも早く、誰も到達したことのない100層の頂へ。
アメリカのトップランカー(世界1位)が81層で立ち止まる中、湊は爆速のレベリングを開始する。
これは、家族を愛する一人の青年が、自らの技を極めることで、世界ランキング1位に君臨し、この世のすべてを買い叩くまでの英雄譚。