あらすじ
「十七歳。私に残された時間は、あと三年しかない」
降りしきる雨の山道。
女子高生・かがりの日常は、突如現れた「黒い影」によって無残に食いちぎられた。
連れ去られた妹。現場に残されたのは、主を失ったスマホと、泥にまみれた安っぽいキーホルダー。
救いを求めた先で、かがりが突きつけられたのは冷酷な現実だった。
世界は彼女の悲鳴を黙殺し、バケモノの存在を否定する。
誰にも信じてもらえない孤独の中、かがりは辿り着く。
血脈に隠された凄惨な真実と、一族に伝わる禁忌の武器が待つ場所へ。
これは、運命を斬り裂き、世界の嘘を穿つためのロードムービー。
心臓にドス黒い呪いを宿し、少女はスーパーカブに跨って、夜の闇へと加速する。
■ 登場人物紹介■
かがり(17)
古武術『斬禍流』の跡取りとして育てられた女子高生。妹を救うため、一族の禁忌である「半鬼化」の力を解放し、赤き刀『朱穿』を手に過酷な旅へ身を投じる。
鈴(14)
かがりの妹。天真爛漫な性格で、姉の心の拠り所。雨の山道で突如現れた「影」によって、日常から連れ去られてしまう。
刀子(72)
かがりの祖母であり、斬禍流の現当主。厳格ながらも孫娘たちに深い愛を注ぐ。鬼の襲撃に対し、老いた体とただの鉄剣で立ち向かう。
蔵人(42)
かがりの父。七年前、妻の失踪と同時に姿を消した。その行方は、一族に流れる呪われた血脈の謎に深く関わっている。