あらすじ
事変から1年。復興バブルに沸く福岡・天神の親不孝通りでは、若者たちの「英雄になりたい」という夢を食い物にする未認可校『天神ダンジョン・アカデミー』が跋扈していた。
早良署のヨレヨレ刑事・三浦慎吾とエリート新人・瀬戸は、捜査の途中でならず者に絡まれていた十歳の少女・サキを助ける。彼女は、母親をアカデミーに奪われた悲しみと「守りたい」という強い祈りから、己の影を絶対的な防御力を持つ巨大な『ぬりかべ』へと変異させる力を持っていた。
サキと共にアカデミーの地下へ潜入した三浦たちが見たものは、若者たちの体内からマジック粒子を強引に吸い上げ、魔導ドラッグ『ネクター』を精製する地獄の搾取工場だった。
「……お前さんが英雄になりたいってんなら、まずはその不法占拠した他人の未来を、全部ここに吐き出してもらおうか」
偽りの英雄を気取るアカデミー長に対し、三浦は己の絶対虚無「凪」を解放する。さらに外部からは、天才ハッカーと化した時田渚、超長距離狙撃手の倉田ら、かつての「第1班」の仲間たちが極秘裏に援護に動く!
少女の純粋な祈りと、大人たちの泥臭い矜持が、天神の地下で暴走する魔導核を打ち砕く。 華やかなネオンの裏に潜む悪意を「嘘の報告書」で塗り潰す、哀愁漂う戦後処理バディ・ミステリー特別編!