あらすじ
会社で理不尽な責任を押しつけられ、職を失った四十歳の相馬恒一。
雨の夜、行き場をなくしていた十九歳の大学生・朝霧凛と出会う。
古びたアパートで始まった、ぎこちない共同生活。
傷ついた心を抱えた二人は、互いに支え合ううちに、少しずつ笑顔と居場所を取り戻していく。
だが、凛の過去は簡単には二人を放してくれなかった。
「私がそばにいると、相馬さんの人生を壊してしまうかもしれない」
そう言い残して彼女が姿を消したとき、恒一はようやく気づく。
救われていたのは、自分の方だったのだと――。
人生につまずいた冴えない男と、居場所をなくした少女が見つける、
不器用であたたかな再生の物語。