あらすじ
魔力を持たないせいで、ルーチェ・ヴァルティエは無能と蔑まれ、ついには実の家から追放された。
その日、彼はすべてを失った。跡継ぎの地位も、婚約も、生まれ育った家にいる資格すらも。
「せめてもの情け」として押しつけられたのは、誰も統治したがらない、凍てつき荒れ果てた辺境領フェルスガルド。
そんな彼に最後まで付き従ったのは、専属メイドのエレナただ一人だった。
だが、辺境に到着したルーチェは、領地に属するあらゆるものの“価値”と“効率”を書き換えるという、常識外れの能力に目覚める。
不毛の土地は実りを取り戻し、
今にも崩れそうな城壁は強化され、
使い潰された武具は再び価値を得る。
そして、埋もれていた才能さえも花開いていく――。
唯一自分のそばに残ったメイドとともに、ルーチェは貴族たちに見捨てられた最悪の領地を、生きた要塞へと変えていく。
やがて繁栄していくその地を見て、彼を捨てた者たちは気づくことになる。
自分たちが手放したのは、決して失ってはならない存在だったのだと。
これは、追放された長男が、最後まで自分を見捨てなかった忠誠のメイドとともに、滅びかけた辺境領を最強へと育て上げ、捨てた者たちへ最高の“ざまぁ”を叩きつける物語。