あらすじ
【あらすじ】
昭和10年代、欲望と陰謀が渦巻く魔都・上海。海軍少尉の九条巽は、軍内部の不穏な動きを探る中で、夜の上海を震撼させる連続怪死事件に遭遇する。犠牲者は一様に、巨大な顎で食い千ぎられたような無惨な姿で発見されていた。
謎の英国諜報部員ジェームズと、男装の麗人にして関東軍のスパイ・川島芳子と接触。二人の案内で、九条は事件の背後に潜む「731部隊」の狂気的な実験を知ることになる。それは、サメの強靭な肉体と死者を掛け合わせ、呪術的に制御する歩く兵器「鮫キョンシー」の創造だった。
華やかなダンスホール「百楽門」に突如現れた怪物を、歌姫・李香蘭の歌声が一時的に鎮める。しかし、その怪物の正体は、かつて彼女が愛し、実験台にされた若い音楽家のなれの果てだった。
一時的な共同戦線を張った九条、ジェームズ、芳子の三人は、それぞれの思惑を抱えながら、731部隊のアジトへと乗り込む。九条の手には、ジェームズから託された大口径の「モーゼル拳銃」
血飛沫が舞い、硝煙が立ち込める中、九条はかつて人間だった怪物へ、悲哀に満ちた「介錯」の弾丸を撃ち込む。