あらすじ
ルミナスには、5つの国があった。
北には、武を重んじるアストロフ帝国。
南には、魔導を究めんとするリブーネ王国。
東には、女神や聖女を信仰するウォルフレー聖教国。
西には、魔神や悪魔を信仰するラルガ公国
。
さらに、4つの国が交わる中央には──人間には決して視認することができないゼーティアという神が住まうと言われている天空の国があるのだ。
そして。武力の国、アストロフ帝国には──第二皇子、ユキ・アルト・アストロフという青年がいた。
ユキは生まれつき、死ぬことはおろかその身体に傷をつけることすら不可能な魔神の呪いを背負っていたのだ。
帝国のすべての人間が彼を忌み嫌い、幼少期から言葉にするのも憚られるほどの暴力を振るわれてきた。
だが──ユキには、想い人がいた。
それは彼が幼い頃、1日だけ共に過ごした少女。初めてユキを人間として扱い、優しくしてくれた少女。
最早恋愛感情とは呼べない程ユキは少女に執着していた。彼女と再会することだけを夢見て地獄の日々を耐え抜いてきた。
突然、その日はやって来る。……最も望まない形で。
これは 「呪われた皇子」 と 「出来損ないの聖女」 。そして様々な過去を背負った少年少女達が紡ぐ、愛と憎しみの物語。
「救いだった。光だった。──だから、地獄まで連れていこうと思ったんだ」