あらすじ
魔王は、倒すほど強くなる。
その事実に気づいたのはーー
討伐が終わる直前だった。
勝利目前。誰もが「あと一撃」と確信したその瞬間、勇者は剣を止めた。
このまま戦えば、世界は終わる。
だが、その判断は理解されない。
戦い続ける者。
止まれない者。
そして――逃げる者。
六人の勇者は、その場で決裂した。
世界から"裏切り者"と呼ばれた彼は、剣を捨てる。
だが、それは敗北ではない。
戦えば負けるのなら、戦わなければいい。
勇者という仕組みそのものを壊すため、彼は政治の世界へと足を踏み入れる。