あらすじ
ドラッグストアで働く平泉綾は、
変わらない日常の中で、同じ毎日を繰り返していた。
自動ドアが開く音。レジの操作。決まりきったやり取り。
それがずっと続くものだと、どこかで思っていた。
ある日、ひとりの男が店を訪れる。
整っているのに、どこか疲れている男――世古。
何気ない会話。ほんのわずかな違和感。
しかしそれは、綾の“いつも通り”を、少しずつ狂わせていく。
気づかないふりをしていれば、何も変わらないはずだった。
それでも、同じ音が、同じように聞こえなくなった日から、
綾の日常は、確かに変わり始めていた。
これは、終わらないと思っていた日常が、
いつのまにか形を変えていく、その過程の物語。