あらすじ

処刑台の最前列、大人たちの脚の隙間に、七歳の少女が立っていた。 世界中が一人の男の死を祝福している。「人類の敵」が死んだと泣いて喜ぶ群衆の中で、泣かなかった少女だけが知っていた。父は罪人ではなかった。 魔法大戦で全人口の三分の二が死んだ世界。 父は戦争を終わらせた後、国同士の憎悪の連鎖を断つために自らを全人類共通の「敵」に仕立て上げ、処刑された。 なぜ真実を叫ばないのか。叫べないからだ。 世界そのものが父を憎むように記憶を書き換えられている。少女の声は、どこにも届かない。 十年の沈黙の果てに、十六歳の少女は立ち上がる。偽りの歴史を守る者たちに、たった一人の真実を突きつけるために。

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カクヨム
カクヨム2026/04/13
  • 現在の作品世界が父を殺した日、そして私の戦争が始まった日