あらすじ
小学五年生の橘朝陽(アサヒ)は、夏祭りの夜、不思議な鈴の音に導かれ、親友のルナとともに妖怪の住む異界――九尾の島へと迷い込む。
そこで襲ってきたのは、九尾のキツネ――クウミだった。
絶体絶命の二人は、島を護る巫女アンコに救われる。
アンコから、クウミが結界を破って現世を滅ぼそうとしていることを告げられたアサヒは、それを止めるため、島に点在する四つのほこらの復活を目指すこととなる。
こうしてアンコより『魔法乙女(マジカルメイデン)』の能力を与えられたアサヒたちは、巫女装束風の衣装に変身し、異界を旅するのだった。
道中、二人はクウミの手先である鉄鼠の兄妹、モコ太とアヤの襲撃を受ける。
敵の内情を知ったアサヒは、倒さずに済む新たな道を模索し始める。
そして、モコ太とアヤはアサヒたちの相棒(バディ)となり、一行は絆を深めていく。
やがて、クウミの悲しい正体が判明する。
彼女はかつて、初代魔法乙女であるアンコの相棒だった。
アンコは力の暴走したクウミを退魔師たちの手から守るため、あえて彼女を島に封印したのだ。
しかし、アンコの意図した『妖力の自然放出』は上手くいかず、逆に五百年もの孤独な時間はクウミの心をむしばみ、最凶の妖怪へと変えてしまった。
孤独な魂を救いたい――クウミに対し、アサヒは『戦い』ではなく『救済』を選択する。
ルナが力尽き、絶望的な状況の中、アサヒは最後の魔力を振り絞り、自身の武器であるピコハンを巨大な『ゴールデンハンマー』へと変える。
アサヒの一撃は、クウミが過剰に持っていた妖力を大地へと逃がし、島に広大な花畑を出現させた。
こうして、事件は無事解決したのであった。
夏休み明け、アンコは保健医としてアサヒたちの学校に赴任し、クウミや鉄鼠たちも日常に溶け込んでいく。
壊れたブレスレットの代わりに魔法のバングルを得たアサヒとルナは、怪異によって困っている人々を救うため、新たなポータル――保健室の鏡に飛び込むのだった。