あらすじ
「お姉様には、こちらの方がお似合いですわ」
そう言って私の婚約者を奪ったのは、可憐で愛らしい義妹でした。
第一王子に選ばれ、王太子妃となり、誰もが彼女の勝利を疑わなかった――あの日までは。
婚約を解消された私は、“代わり”の婚約者として辺境侯爵ヴァレントをあてがわれます。
王宮から遠ざけられたのだと、最初はそう思いました。
けれど、華やかな王宮では次第に綻びが見え始めます。
厳しい王妃教育、揺らぐ王家の威信、そして第一王子が犯した取り返しのつかない過ち。
一方で私は、寡黙で実直な辺境侯爵と向き合う中で、自分の価値は誰かに選ばれることで決まるものではないと知っていきます。
奪われたと思っていた人生は、終わりではありませんでした。
選ばれなかった姉が、静かに自分の居場所と幸せを選び取っていく、王宮逆転恋愛譚。