あらすじ
平凡な大学生・相沢 恒一は、ある日いつものように講義を受け、いつものようにカレーを食べ、いつものように「異世界転生でもしないかな」と現実逃避していた。
――その直後、本当に異世界へ転移してしまう。
剣と魔法の世界。空を飛ぶ竜。中世風の街並み。誰がどう見てもテンプレ異世界。
これで勝ったと思った。普通はここで“ステータスオープン”、そしてチート能力覚醒の流れである。
しかし――
「条件未達成:能力付与は保留されています」
まさかの保留通知。
さらに謎のシステム音声から告げられる衝撃の事実。
『あなたは“選ばれし者”ではありません』
『チート機能:後日配布予定です』
……いつ届くのかは不明。
魔法も使えない。ステータスも見えない。剣もない。あるのは現代人としての微妙な知識と、無駄に高いツッコミ能力だけ。
こうして相沢 恒一の異世界生活は、「無双」でも「俺TUEEE」でもなく――
**“チート待ちのまま始まる、地獄の通常プレイ”**として幕を開ける。
異世界なのに不親切、転生なのに初期装備ゼロ。
これは、“何も持たない主人公”が、いつ届くか分からないチートを待ちながら、生き延びていく物語である