あらすじ
高校生の頃、最愛の恋人を事故で失ってから29年。
四十代半ばになった今も、彼は彼女の写真も、手紙も、思い出の品も捨てられず、結婚もできず、ただ「彼女を愛していた自分」のまま時間の中に取り残されていた。
そんな彼の前に、ある夜、死んだはずの恋人が幽霊となって現れる。
制服のまま、昔と変わらない笑顔で、明るく、勝手で、泣きたいほど優しいままで。
彼は再会を喜びながらも、彼女がこの世に留まり続けることの歪さに苦しみ、怒り、すがり、泣きわめく。
一方、彼女は彼の未練に縛られながらも、そのことを告げず、ただ彼の幸せを願って笑い続ける。
これは、
「忘れられない」男と、
「忘れないでほしいけれど、前に進んでほしい」幽霊の少女の、
遅すぎた最後の恋の物語。