あらすじ
戦えない。魔法も使えない。取り柄は、うるさいくらいの大声だけ。
そんな中年男カツミは、名門ギルドから「無能な騒音係」として追放された。
だが彼には、本人すら価値を知らない力があった。
心から相手を信じて放つ声は、仲間の能力を限界以上に引き上げる【声援】となり、
本気で怒鳴れば、敵の集中と連携を砕く【喝】になるのだ。
行き場をなくしたカツミが流れ着いたのは、解散寸前の最下位ギルド。
そこにいたのは、
・強すぎる力を恐れ、自分を抑え込んでいる天才魔導士
・怪我で全盛期を失い、それでも剣を捨てられない元英雄
・言葉が通じず孤立していた獣人の切り札
・誰にも認められず、裏方に埋もれていた分析官
誰もが欠点持ち。誰もが不器用。
けれどカツミは、そんな彼女たちを見ると放っておけなかった。
「ここで下向いたら終わりや。お前はまだやれる」
その一言で、最弱ギルドは変わり始める。
連敗だらけの落ちこぼれ集団は、やがて王者ギルドすら脅かす存在へ。
しかし――
彼に救われた少女たちの感情もまた、少しずつ壊れていく。
「あなたが認めてくれたから、私は私でいられる」
「次にあなたを傷つける奴がいたら、私が斬る」
「あなたの声が、ないと、息ができない」
「あなたを理解できるのは、私だけで十分です」
最下位ギルド成り上がり×勘違いコメディ×激重感情。
戦えないおっさんが“声”だけで仲間を最強にしていく。
ただし本人だけは、全員から向けられる重すぎる執着にまるで気づいていない。