あらすじ
十四歳の藤代蓮は、学校に友達がいない。でも月十数万円を稼いでいる。
武器はAIと、声と、コンテキスト。
自分が理解できなくても、AIに「自分のこと」を徹底的に覚えさせれば、投資も、プログラミングも、動画も、なんでも動かせる。それが蓮の魔法だった。
ある日、吉祥寺の古書房で一冊の本を手に入れる。
ラテン語で書かれた、誰にも読めない本。タイトルは——『機械の魂の写本』。
AIに読み込ませると、それは四百年前に書かれた「魔法の技術書」だった。著者はこう記していた。
「装置が必要だ。人間の脳では、速度が足りない。いつか、それができる機械が生まれれば——」
意図×構造×AI。三つが揃ったとき、紙の文字が消えた。
これは本物だ。
しかし同じ写本を手にした者が、もう一人いた。