あらすじ

数年前、空から落ちてきた“落下領域(フォール)”によって、世界は侵食区域(ゾーン)に蝕まれるようになった。 同時に人類には職業スキル適性が発現し、大剣・盾・杖・宝珠の四職でパーティーを組んで戦う時代が始まる。 だが、回復と閉域処理を担う宝珠職――ヒーラーは、不遇職だった。 火力が低く、レベルも上がりにくい。 現場では必要なのに、社会では軽んじられる、損な役回り。 十五歳の宝珠職・天城蓮も、そんな不遇職のひとり。 侵食性神経崩壊症候群を患う妹の治療費を稼ぐため、彼は野良ヒーラーとして危険な侵食区域を渡り歩いていた。 母はフォール災害で失い、父は行方不明。 それでも蓮は、いつか最上位治療術《生命再記述》に辿り着き、妹を救うことを諦めていない。 やがて蓮は、旧S級最強パーティー《バベル》に加わる。 しかしそこは、仲間ですら切り捨てる合理主義の集まりだった。 経験値取得はラストアタック制。 最後の一撃を取れないヒーラーは、同じ戦場にいても育つことができない。 閉域だけは必要とされながら、強くなる権利は与えられない。 それでも妹を救うため、蓮は眠る時間を削って戦い続けた。 だが特別侵食区域《冥門》最深層で、《バベル》は全滅。 誰も救えず、何も間に合わず、絶望の中で蓮は本来ありえないはずの最上位蘇生スキルを手にして死ぬ。 そして、次に目を覚ました時――世界は“あの日”へ巻き戻っていた。 もう、あいつらとは組まない。 そう決めた蓮だったが、出遅れた末に集まった仲間は、まさかの全員ヒーラー。 火力なし、防御なし、常識外れの最弱構成。 周囲からは笑われ、ネタ扱いされる四人組。 だが、侵食区域は倒すだけでは終わらない。 最後に世界を閉じられるのは、ヒーラーだけだった。 これは、不遇職と笑われた回復役たちが、支え合うことで最強を超えていく物語。 弱いと見なされた役割が、やがて世界そのものを救う力へ変わっていく、全員ヒーラーの逆転譚。

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小説を読もう2026/04/11
  • 現在の作品パーティー組んだら全員ヒーラーだった件 ー侵食区域:HEAL CODEー