あらすじ
婚約破棄された。
理由は――「危険な行動が多いから」。
だがセラには心当たりがあった。
火を起こしたり、草を食べたり、木に登ったり。
確かに令嬢らしからぬ行動だけれど、それはすべて“家の中での出来事”のはずだった。
なのに、なぜ知られているのか。
疑問を抱えたまま、セラは前世を思い出す。
山道を登る感覚。風の抜ける瞬間。
しんどさの先にある、あの景色。
「……あー、これ。めっちゃ好きなやつだ」
――登山がなによりの趣味だった。
居場所をなくした少女は、山へ向かう。
――その選択が、世界を少しずつ変えていくとも知らずに。
これは、登山好きな少女が自然の中で暮らすうちに、
なぜか精霊に好かれ、気づけば“信仰対象”になっていく物語。